こんなタイトルのドラマが以前ありましたよね。二宮和也くん主演で。
自堕落な生活を送っていた若者が、あることをきっかけに
人生や働くことの意味を考え、仕事を始めて…みたいな話です。
そして頑張り続けるためには目標が必要だと考えた主人公が
「オレはフリーターだけど、家族のために家を買う!」
と決意し、家族を支えるためにひたむきに頑張る、といったような感じ覚えがあります。
(数年前くらいの感覚でしたが、放送は2010年だそうで…
塾生のほとんどはタイトルも知らなそうですね。)
さて、今回のメイン話題です。
このブログでも何度かお話をしておりますが、
私は美術展に行くことが趣味でして、頻繁に足を運んでいます。
友人との予定が合わなければ一人でも訪れるくらいには好きで、
大学生の頃に関心を持ち始めてから約10年、色々な展示に行きました。
また以前までは美術館が主催する大きな特別展(企画展)に行くことが多かったのですが、
最近は小さな画廊で行われる個展にも行くようになりました。
単純に興味の幅が広がったこともありますが、
トラッキングの効果でSNSにどんどん美術関連の広告が現れるようになり、
そういった情報が集めやすくなったのも理由の一つです。
ここで
「特別展?個展?何がどう違うの?」
という方に向けて簡単な説明をしておきます。
特別展では、その美術館が所蔵している作品や
他の美術館から借りてきた作品を、テーマに合わせて展示してあります。
ある作家ひとりにフォーカスを当てることもあれば、
風景画や抽象画、彫刻、陶器など、画風やジャンルで分けることもあります。
海外の美術館から作品を借りてくることも少なくありません。
展示の目的は様々あると思いますが、その一つは認知度の拡大。
つまり、その作品たちの存在を世に広く知らしめることでしょう。
対して個展は、正しくは「個人展覧会」と呼ばれ、
読んで字の如く、ある一個人の作品だけを集めて開催される展示です。
(複数人が合わさって開催する個展の場合、グループ展とも呼ばれます)
開催の目的は様々で、作家とファンの交流の場を設けるためであったり、
単に自分の作品を直接見てもらうためであったりしますが、
一番大きな目的は、作品の販売ではないでしょうか。
またこの2つは、規模感も大きく異なります。
特別展は雑誌や駅の広告で大々的に周知し、時にはテレビで特集が組まれることもあります。
会期は長いものだと半年近くになりますし、
アーティストの全国ツアーのように会場を転々とするものもあります。
個展だと、作家さんと開催するギャラリーの
SNSアカウントの宣伝のみである場合がほとんどで、
会期も短いものだと一週間ほど。
こまめにチェックし続けないと、簡単に見逃してしまいます。
そんな感じの個展(グループ展)ってやつに、先日のGWに行ってきたんですよ。
到着後、とりあえずお目当ての作家さんの作品を見たのち、
「他の知らない作家さんのも見て回ろ〜〜」
なんて会場内を歩いていたんですが
そこで、あまりにも刺さりすぎる作品に出会ってしまいました。
ひと目見た瞬間、「欲しい」と。
写真撮影可の展示でしたし、そうじゃなくてもその作家さんのSNSを覗けば
いつでも見ることはできる状況ではあったのですが、
どうしても手元に置いておきたい、となってしまい、その結果
塾講師、絵画を買う。
というわけです(笑)
いや、正直めちゃくちゃに悩みました。
そもそもの話、美術作品って結構なお値段するんですよ。
それでいて、日常の中で必要不可欠ってわけでもない。
家電や車とかを買うのとは、わけが違うんですよ、私の中では。
一旦ちゃんと冷静になる必要があるなと思い、
一度会場を出てカフェで休憩を挟んだのですが、それでも熱はおさまらず。
これは買うしかないな、と思い人生初の絵画の購入に至りました。
今までの人生で一番の贅沢をしている気分でした。
また購入時、作家さんが在廊してらっしゃったので
その絵についてのアレコレをたくさん聞くことができて、
より一層その絵が好きになりましたね…
ちなみに作品自体はまだ手元になくて、今月末あたりに届くそう。
すでに飾る場所は決めていて、今からワクワクしています。
届いたらぜひ皆様に自慢させてください(笑)
以上、中村のプライベート回でした。
今回のこの出来事が、私にとってはすごく大きな出来事だったので
どうしても書きたい、となった結果のこれです。
もちろん、絵を手に入れた興奮や喜びゆえでもありますが、
絵を買ったことで、一つ私の中での大きな変化があったのが理由です。
その変化とは、私の中で、芸術作品が
ただ「観賞する」だけのものではなくなったということです。
皆さんが衣料品店で目ぼしいシャツを探すように、
これからの私は個展で作品を見るのです。
皆さんがSNSでおしゃれなカフェを探すように、
私はまだ知らない作家や作品を調べるのです。
改めて、これからの人生に関わる、大きな大きな出来事だったな、と思います。
長々とお読みいただきありがとうございました。
それではまた来月。