ガッテン承知の助

先日のよく晴れた日、塾の近くで彼岸花が咲いているのを目にしました。その日の夜中には、空にオリオン座を見つけました。
夏は過ぎたのだなあ、と一人感じ、少し寂しい気持ちになりました。

 

こんにちは、中村です。
朝晩はすっかり冷え込む季節となりましたが、みなさま体調を崩してはいないでしょうか。私は今月の頭に熱を出してしっかり寝込みましたよ。幸いお休みの日だったので仕事には影響はなかったのですが、その日の予定(一人でお花畑に行くつもりでした。彼岸花を見たくて。)がおじゃんになってしまいました。家で寂しく布団にくるまってただただ寝ている時間は本当に虚しかったので、体調には気をつけようと一層強く思いました。

 

現在各校舎では中間テスト対策を行なっておりますが、根を詰めすぎて体調不良になってしまっては元も子もないですからね。無理はし過ぎず程々に、長期スパンでやりましょう。まあそんなこと言ってられないという人が大半なんでしょうけどね^^

 

さて本校での対策中、中学2年生から敬語についての質問を受けました。尊敬語やら謙譲語やら丁寧語やら覚えることが多く、苦手な人が多い印象があります。このブログを読んでいるみなさまはどうでしょうか。敬語やその他いろいろな言葉、正しく扱えていますか?

 

そういえば言葉遣いに関して、最近面白い記事を読みました。「了解です」「了解いたしました」という言葉遣いについての記事です。今回はその話でもしようかな。

 

現代では、ビジネスメール(仕事上での連絡)のやり取り等において、目上の方にこの言い方を用いることはあまり適切ではないとされています。しかし記事内では、1960〜2000年くらいの頃には「了解です」は当たり前のように使われていたが、ある時期を境に

 

「了解です」は不適切!「承知しました」や「かしこまりました」に言い換えるべき!!

 

という言説が蔓延り始めたといいます。ある書籍の中で「了解です、には違和感がある」「尊敬の念が含まれていない」と書かれていたことがことの発端のようです。そしてこれの何が面白いって、この発言には言語学的な理由や背景が一切なかったってことなんですよね(笑)
つまり、いち物書きの、ただの感覚がさまざまな要因によって伝播し、現在の状況を作っている、ということです。

 


さまざまな要因と書きましたが、その一つが「逆説内容のweb記事」だと言います。簡単に説明すると「世間で常識とされていることと逆のことを言うことで注目を集め、PV数を上げていた記事」のことです。

 

メールで「了解です」は間違い!?マナー巧者の正しい返し方とは…?

 


みたいな記事ですね(笑)確かにこういう見出しを目にすると、ついページを開いてしまいますし、身近でかつ知らない知識だったりすると、大した裏取りもせずに鵜呑みにしてしまったりしますよね。

 

とまあこういった背景があり、本来は間違いでもなんでもない「了解です」は、不適切のレッテルを貼られてしまったようです。

 

この話を聞いて、私のように捻くれている方々はこう思うのではないでしょうか。
「間違ってないのであれば、わざわざ他の言い方に変える必要はないな。以前と同様に堂々と使えばいいんだ。」

 

しかしその対応は間違いだと私は感じます。個人的正解は
「間違ってないのであれば言語的な正しさだけで言葉を運用したくなるが、周知の程度によっては迎合する必要がある」
です。

 

言葉自体は失礼でもなんでもないけれど、それを失礼だと思っている人が大半である状況においては、自分を曲げる必要があるんですよ、大人の世界では。正しいか正しくないかよりも、周りがどう感じているか、を敏感に感じ取らなければならないのです。面倒ですね。

 

 

というわけで私は、この記事を読んだあとでも、仕事上の連絡では「承知しました」と「かしこまりました」で返事を続けています。大人なので。
みなさんも、正しい言葉遣いや表現を身につけなければいけないのは大前提ですが、その運用についても少し考えてみてくださいね。

 

 

余談ですがインターネットの世界では、個人の感覚を集団全体の意見であるかのように語る、いわゆる「クソマナー」を発信する人間は「失礼クリエイター」と揶揄されています。妥当性のある内容ならともかく、感情で物事を測るのはやめてほしいものです。

あ、もちろん守るべきマナーはたくさんあると思っていますよ。なんでもかんでもはやめろって話。

 

 

以上、ぼやきで今月は終了。また来月。